映倫とは、「映画倫理規程」および「映画倫理委員会」のこと。作品の年齢制限や規定を指す映画レイティングシステムと、その審査を行う機関のこと。ここでは、主に映画倫理委員会について説明します。
映倫は映倫維持委員会からの委託で、作品ごとにG・PG12・R15+・R18+といった年齢制限枠を設定します。
「G」は、“General Audience(すべての観客)”の略号で、年齢に関係なく誰でも鑑賞できる作品につけられます。
「PG12」は、“Parental Guidance(親の指導・助言)”の略号であり、小学生以下が鑑賞する際には、保護者の指導や助言が必要な作品のこと。ホラー映画や、性的なものや暴力的な模写が含まれ、マネをする可能性を防ぐため、保護者が的確なアドバイスをする必要があるとされています。
「R15+」は、15歳未満の入場・鑑賞を禁止する指定のこと。PG12よりもさらに刺激の強い作品につけられるもので、いじめの模写があるものや、放送禁止用語を使用した作品などが対象になります。Rは“Restricted(観覧制限)”の略号。
最も制限の厳しい「R18+」は、18歳未満の入場・鑑賞を禁止する指定のこと。いわゆる“18禁”と呼ばれる成人映画のことを指します。性的感情を著しく刺激する模写や暴力や残酷な行動、麻薬や覚せい剤の使用を賛美するといった反社会的な行為など、極めて刺激の強い表現が含まれている作品につけられます。
R18+よりも過激な模写が含まれた作品は「審査適応区分外」とされ、一般の映画館では上映できません。また、映倫の審査を通過していない作品も一般の映画館では上映を断られますが、審査のかかっていない作品を上映できるミニシアターなどでは上映されることもあります。